花巻

科学甲子園ジュニア大会 橋の製作時短で好成績 宮野目中生含む6人、県代表チーム優良賞【花巻】

科学の甲子園ジュニア全国大会で13位に入り、優良賞を獲得した宮野目中の(左から)瀬川さん、田中さん、西野さん

 兵庫県で開かれた第10回科学の甲子園ジュニア全国大会で、花巻市立宮野目中学校特設科学部の2年生3人を含む県代表チームが総合成績13位に入り、優良賞を獲得した。初出場ながら上位入賞を果たした生徒たちは喜びをかみしめるとともに、これまで支えてくれた教諭、地元企業に感謝の気持ちを示している。

 中学1、2年生が対象の大会で2~4日に開かれ、各県予選を勝ち抜いた47チームが出場し、筆記と実技で順位を争った。同部に所属する田中航史朗さん、西野優空さん、瀬川陽さんは、盛岡中央高附属の生徒3人と共に県代表としてエントリーした。

 このうち実技では制限時間95分以内に紙とテープだけで長さ2メートルの橋を作製し、ペットボトル製の車に水を入れて何回運搬できるかを競った。橋の強度がカギとなる課題で、宮野目の3人は2回の運搬を成功させた。平均128点の中で、252点と高得点を獲得した。

 3人は過去問題を繰り返して筆記の対策に当たったが、実技の課題については本番直前まで時間内に橋を完成させることができなかったという。同部顧問の佐藤信之教諭は「本番では95分以内に作らなければいけないが、最初は完成するのに5時間かかった」と振り返る。

 生徒たちをサポートしたのは鉄構・建設事業を展開する同市東宮野目の中央コーポレーション(佐々木史昭代表取締役社長)。社員たちが同校を訪問し、トラス構造などの原理や橋造りのノウハウを伝授。柱の本数を減らして製作時間を短縮するなどし、大会入り前日に時間内に完成させることに成功した。

 瀬川さんは「橋の対策が本当に大変だった。全国で全てを出し切った」と充実感をにじませ、車の操作を担当した西野さんは「盛岡中央附属とみんなで協力して、13位に入れた。今年が出場する最後のチャンスだったので、いい成績を獲得できてうれしい」と笑顔をはじけさせた。

 本県代表のリーダーを務めた田中さんは「出場するからには全力を出し切ろうと思っていた。自分たちだけでなく、佐藤先生や中央コーポレーションに支えてもらってここまでやれた」と感謝した。

 教え子の頑張りに佐藤教諭は相好を崩し、「遅くまで残って頑張り、最後まで弱音をはかなかった。大会の経験をこれからの生活に生かしてほしい」と願っていた。

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