奥州・金ケ崎

ワークキャンプ活動評価 優良公民館表彰決まる 衣川・北股地区セ【奥州】

北股地区ワークキャンプで住民宅の除雪を支援するボランティア(資料)

 第75回優良公民館表彰(文部科学大臣表彰)に、奥州市衣川小田の市立北股地区センターの受賞が決まった。地区外からボランティアを呼び込み住民の課題解決を図る「北股地区ワークキャンプ」などの取り組みが高く評価された。

 同表彰は、人づくりやまちづくり、地域づくりに大きく貢献している公民館などをたたえ、一層の活動の充実や振興につなげるもの。今回(2022年度)の表彰式は、23年2月3日に東京の文科省で対面・オンラインの両方式で実施する。

 同センターは、同地区振興会が指定管理している。特徴的な取り組みの同ワークキャンプは、中山間地にある同地区の人口減少と高齢化が進む中、住民手作りのボランティアセンターを立ち上げ、共同作業の維持や生活課題の解決につなげようと18年度から始まった。

 当初は県立大との地域協働研究のプログラムとしてスタートし、同大は継続的に同地区を支援可能な学生のボランティアサークル「北股フレンズ」を結成。同振興会が仲介し、地区内からの需要に即して農作業や水路の清掃、共同放牧地の管理など支援を受けた。

 その後、ボランティアは他大学の学生や一般、高校生など地区内外からも幅広く募るよう見直し、担い手は拡大・多様化。支援受け入れの安定化を図った。

 また、住民の意向を反映させた現行の第4次北股地区コミュニティ計画(21~25年度)にもワークキャンプによる支援は複数の事業に盛り込まれ、ボランティアは頼れる存在として定着しつつある。

 佐藤清水センター長は「協働研究を通した調査で課題解決の需要に対し、それを可能にする人的資源などが釣り合わない状況が分かり、ボランティアセンターがあればうまくマッチングができるのではということになった。ボランティアには学生を中心に、それ以外の方々にも範囲が広がっている。長く続けてきたことが評価を受けてありがたい」と感謝している。

 22年度分として県教委が同表彰に推薦した施設ではこのほか、久慈市の山形市民センターが内定した。

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