鬼剣舞伝承誓い堂々と 小中学生が演目披露 岩崎スポ少舞い初め【北上】
北上市の岩崎鬼剣舞スポーツ少年団の舞い初めは8日、同市和賀町のいわさき小学校で行われた。団員の児童生徒は、日ごろの稽古の成果を存分に発揮。今年も郷土芸能の伝承活動に励むことを誓った。
同スポ少は岩崎鬼剣舞保存会の指導で週1回活動し、地元のほか市内外で鬼剣舞に興味のある小中学生を含む約60人が在籍。同日は保護者や地域住民らが見守る中、太鼓や笛、鉦(かね)のはやし手も団員の児童生徒が務め、小学生22人は普段着で「一番庭」を、中学生24人は衣装を身にまとい「扇合わせ」を踊った。
団員たちは五穀豊穣(ほうじょう)、新型コロナウイルスなどの疫病退散を願い、堂々と躍動。同スポ少卒団者が在籍し、同保存会から指導を受ける県立北上翔南高校鬼剣舞部の部員28人も模範的な演舞で来場者を魅了した。
髙橋咲稀さん(いわさき小6年)は「自分たちが頑張ってきた成果を見せることができた。今年はもっと声を出し、めりはりをつけて踊れるようになりたい」と目を輝かせ、鈴木清音さん(同)も「みんなで元気よく踊っているところを保護者に見せることができて良かった。もっとみんなとテンポを合わせて踊れるようになりたい」と意欲を示した。
同スポ少育成会の門屋龍一会長(68)は「昨年は岩崎鬼剣舞を含む風流踊(ふりゅうおどり)がユネスコ(国連教育科学文化機関)の無形文化遺産に登録され、(同スポ少団員が所属する)和賀東中特設鬼剣舞部もいわてユネスコ賞の文化賞を受賞し二重の喜びだ」と報告。団員の踊りには「始めて3カ月ほどの児童や小さい子供たちも元気があり、上級生の流れについていき、よく動けていた」と語っていた。