豊穣願い庭田植え 花巻・むらの家
花巻市太田地区のむらの家で15日、ふるさと三世代交流事業が行われた。参加した親子連れが庭田植えなどの小正月行事や地域に伝わる伝統芸能を楽しみ、和やかなひとときを過ごした。
むらの家管理運営協議会が主催し、毎年開催している。小学生や保護者ら約100人が来場し、果樹を威嚇して豊かな実りを促す「なり樹せめ」、臼ときねによる餅つき、ミズキ団子飾りなどを体験。芸能鑑賞では坂杉かせ踊り保存会、折沼合戦踊り保存会、姥宿稼踊り保存会による「かせ踊り」が披露された。
このうち庭田植えは、雪を田んぼに見立てて稲わらや豆がらなどを植える行事。参加者は五穀豊穣(ほうじょう)を願いながら稲わらを雪に挿し、地元の伝統行事に理解を深めていた。
庭田植えと餅つきを体験した高橋優紀さん(太田小学校2年)は「庭田植えという行事を初めて知った。臼ときねの餅つきも初めてで、もちもちした感触が面白かった」と満喫した様子だった。
藤原民行会長(78)は「昨年よりも多くの人に参加していただきうれしい。地域の伝統芸能や行事を伝えるために、これからも長く続けていきたい」と話していた。