30年の交流振り返る 花巻、米ホット市 オンラインで懇談
花巻市と米国ホットスプリングス市との姉妹都市提携30周年を記念した両市長ら関係者の懇談が16日、オンラインで行われた。30年の歩みを振り返るとともに、両市間の今後のさらなる友好促進を確認した。
ホットスプリングス市は米南部アーカンソー州中央部の都市。花巻市とは美しい自然や有数の温泉に恵まれているなどの共通点があり、1993年1月15日に姉妹都市提携した。
両市間では市民訪問団や学生の派遣団などによる相互交流を経て絆を深め、2006年の市町合併以降も青少年派遣研修事業や教員の受け入れ事業などを継続、青少年作品展への参加、市内複数の姉妹校締結など多岐にわたり交流を深めてきたが、新型コロナウイルスの影響でここ3年の相互訪問は中断していた。
オンライン懇談にはホットスプリングス市側からパット・マッケイブ市長、同市姉妹都市基金のコリー・オルダダイス会長ら45人、花巻市側から上田東一市長、花巻国際交流協会の佐々木史昭理事長、交流委員会の佐藤隆治会長、30年前の姉妹都市提携調印式に出席した柏葉公平さんらが参加。花巻市長応接室と、交流が縁でホットスプリングス市に立ち上げられた酒蔵とを結んで行われた。
初めに30周年の年の始まりを祝い乾杯。マッケイブ市長のあいさつに続き、上田市長は両市間の交流の重要性を伝えるとともに、「今年9月の花巻まつりにお越しいただき、10月には花巻から市民訪問団を派遣することを楽しみにしている」などと述べ、直接対面して友好を深める機会になることを願った。
懇談の中では調印式を報じた米国の新聞を手に当時を振り返ったり、ホットスプリングス市で進められている日本酒の醸造の様子が中継されたりした。
両市間ではホットスプリングス市から花巻市へ6月に中高生、7月に教員、9月に市民訪問団の受け入れを予定。花巻市からホットスプリングス市へは10月に市民訪問団、10月下旬~11月上旬に市内中高生を派遣する方向で調整中。またそれぞれの市で記念式典を行う予定。