奥州・金ケ崎

カヌー競技拠点へ 選手強化や国際大会 奥州市と日本連盟連携協定

奥州市と日本カヌー連盟が連携協定を締結。JOC認定「カヌー競技強化センター」の看板を持つ倉成市長(左)と成田会長

 奥州市は17日、日本カヌー連盟(成田昌憲会長)と、地域の活性化とスポーツの振興に関する連携協定を締結した。同連盟が連携協定を締結するのは初。同市は2016年の岩手国体の際に整備したいさわカヌー競技場=同市胆沢若柳=があり、国体後も国内大会や国内外のトップ選手の合宿などで利用されている。成田会長は同競技場を高く評価しており、大会開催や選手強化の拠点としていきたいとしている。同市としてはさらなる相互協力により同競技場をカヌーのまちづくりを進める拠点として活用し、地元選手育成にも力を入れていく考えだ。

 同市は、同連盟からアドバイスを受けて同競技場を整備。成田会長は「胆沢ダム直下の自然の川と地形を生かしたコースは流量コントロールが可能で、水流が太く、水がきれい」と高く評価する。国体後もジャパンカップ、NHK杯など国内屈指の大会が開催されているほか、国内トップ選手の強化合宿などに活用されている。

 連携協定は、両者がこれまで培ってきた相互協力関係により、同競技場が22年11月に日本オリンピック委員会(JOC)認定のカヌー競技強化センターに認定されたことがきっかけ。協定は、相互に緊密な連携を図ることにより双方の資源を有効に活用した協働による活動を推進し、地域の活性化とスポーツの振興を図ることを目的としている。

 同日は双方の関係者が出席して締結式が行われ、倉成淳市長と成田会長が協定書に署名。2人で協定書、同強化センター認定看板を持って記念撮影した。

 連携協定では▽カヌー競技の普及▽オリンピック選手の強化▽国際大会の招致及びインバウンドの促進▽大会の開催▽合宿による交流人口及び関係人口の創出▽地元選手の育成強化―などに取り組む。今年は8月5、6の両日に同競技場でジャパンカップとジュニア選手権が開催される。

 倉成市長は「ゼロからのスタートだったが、連盟の協力を得て大きな大会も開催できるようになった。競技場はトップアスリートをはじめ多くの人が利用する当市の貴重な財産だ。今後も日本カヌーの重要な拠点として利用されることに期待している」とあいさつした。

 成田会長は「50年以上も前からスラロームの選手としてやってきた。当時は環境も何も無かった。東京五輪前に奥州市がカヌー競技場を造ってくれたことに感謝している。競技場を見た途端に素晴らしいと直感した。今後、国際大会招致も考えており、大きい大会から小さい大会まで開催させてもらいたい。実のある強化センターとなるよう、互いに協力していきたい」と語った。

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