北上・西和賀

八重樫氏が出馬表明 北上市長選

北上市長選への出馬を正式表明する八重樫氏

 前県沿岸広域振興局長の八重樫浩文氏(59)=北上市飯豊=は18日、任期満了に伴う同市長選(4月16日告示、23日投開票)への出馬を正式表明した。無所属で、政党には推薦要請しない意向。今期限りでの勇退を表明している現職髙橋敏彦氏(67)の路線を継承していく姿勢を示した。

 同市大通りのブランニュー北上で行った記者会見で、八重樫氏は「わたしを育んでくれた北上の自然、文化、産業が大好きで誇りに感じており、全力で恩返ししたい。県に37年近く勤め企業立地や雇用のほか、全国知事会事務局に出向して全国の事例も見てきた経験を市政に生かし、『私がやらずに誰がやる』という思いでしっかりと頑張りたい」と決意を語った。

 スローガンに「住みよい北上!住みたい北上!」を掲げ、早急に着手する課題として▽新型コロナウイルス対策推進、地域経済・暮らしへの支援▽妊娠・出産・子育ての経済的負担軽減▽農林商工業の振興▽IJU(移住)ターン推進▽人口減少地区の支援―など8項目を示した。人材確保は「建設業、農林業、流出が多い若い女性などターゲットを絞りたい」と語った。

 髙橋市政については「あじさい都市を標榜して16地区の特徴を生かし、協働でまちづくりを進めていく考えに非常に共鳴している。まちづくり関係条例も整備された」と評価。「今までの流れを引き継ぎ、さらに太く前進させたい」と事実上の後継をにじませた。

 今後、後援会を立ち上げる。会見に同席した後援会設立発起人代表の伊藤彬前市長は「人柄に知恵、経験もあり素晴らしい人材。市民的立場で、いろいろなメンバーに参加いただき市政を盛り上げていく後援会にしたい」と語った。

 市長選への出馬表明は八重樫氏が初めて。現時点で他に立候補の動きは表面化していない。

 八重樫 浩文氏(やえがし・ひろふみ) 早稲田大政治経済学部卒。1986年県採用。商工労働観光部雇用対策・労働室長、企業局次長などを歴て2022年4月沿岸広域振興局長。同年末退職。祖父の長兵衛氏は合併前の北上市長を務めた。同市飯豊出身。

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