奥州・金ケ崎

肉用牛経営に熱意 奥州の2人表彰 胆江地方農業青年奨励賞

農業青年奨励賞の熊谷さん(左)、佐々木さん(右)と倉成会長

 2022年度胆江地方農業青年奨励賞表彰式は18日、奥州市胆沢若柳のひめかゆで行われ、受賞した熊谷翼さん(32)=同市衣川=と佐々木琢也さん(31)=同市水沢=に表彰状が贈られた。熊谷さんは「リーダーとなれる存在に」、佐々木さんは「経営安定に取り組み一生懸命働きたい」と意気込みを語った。

 胆江地方農林業振興協議会(会長・倉成淳奥州市長)は、意欲ある農業青年をたたえ、地域農業の振興につなげようと、選定委員による審査により同賞を贈っている。今年度の受賞者に、肉用牛一貫経営(肥育100頭、繁殖50頭、牧草13・9ヘクタール、水稲1・1ヘクタール)に取り組む熊谷さんと、肉用牛繁殖経営(繁殖牛21頭、育成牛3頭、牧草2ヘクタール)を行っている佐々木さんが選ばれた。

 熊谷さんは子供の頃から祖父母らの牛舎作業を手伝っており、高校、大学で畜産を学び、酪農学園大を卒業した13年に実家に就農。粗飼料の大部分を自給するなど資材高騰の影響緩和に取り組むほか、定期的なブラッシングや牛床の敷料交換など管理を徹底して牛のストレス軽減、疾病予防に努めているという。胆江地域肉用牛青年担い手協議会の会長を務めるなど、地域の若手生産者のリーダーとなっている。

 佐々木さんは12年に県立農業大学校卒業後、民間会社勤務を経て17年に就農した。18年に家畜人工授精師免許を取得し、22年に認定農業者。牛舎全体に換気用ファンを設置しているほか、牛舎開口部にネットを設置して吸血昆虫が侵入できない環境を整えるなど衛生管理に力を入れている。繁殖管理の改善に取り組み、分(ぶんべん)間隔400日程度の良好な繁殖成績を維持。胆江地域肉用牛青年担い手協議会では副会長を務めている。

 表彰式では倉成会長が2人に表彰状を手渡し、「2人は自ら創意工夫を実践し、担い手として産業発展に努力している。今後、地域農業の推進役として活躍することを期待している」と語った。

 熊谷さんは「厳しい状況ではあるが規模拡大できるように頑張る」と語り、佐々木さんは「一生懸命仕事をしたい。経営安定に向けて1年1産を崩さず、衛生管理に力を入れていく」と意欲を示していた。

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