北上・西和賀

テーマ探究成果示す 3年生が卒研発表会 北上翔南高

北上翔南高で開かれた卒業研究発表会=17日

 県立北上翔南高校(寒河江和広校長、生徒504人)の卒業研究発表会は12、17、18日の3日間、北上市相去町の同校で開かれた。「総合的な探究の時間」にそれぞれのテーマで研究を積み重ねてきた3年生が、その集大成を披露した。

 今年度は合わせて23人の代表者が研究成果を発表。12日に3年生、17日に2年生、18日は1年生が聴講した。

 このうち17日の発表会は、高大連携サポート事業の一環として富士大の関上哲教授ら4人の教員も生徒の発表に耳を傾けた。

 代表者は「バスケットボールにおける下半身の怪我での競技パフォーマンスの違いに関する一考察」「岩手県における廃校の現状調査と活用の一考察」など、それぞれが関心を抱いて研究してきたテーマについて、プレゼンテーションソフトを使って発表した。

 柏玲奈さんは「野菜嫌いの子どものための野菜を使ったスイーツの研究」をテーマに発表。成長期でさまざまな栄養素を必要としている子供たちの苦手意識をなくしたいとする目的を掲げ、野菜嫌いの理由として苦み、食感、匂い、見た目のほかに、未知の物に警戒心を抱く新奇恐怖症があると指摘した。

 柏さんは、苦手な子供が多いピーマンを取り上げ、加熱したりペースト状にしたりしたカップケーキを考案。実際に6種類のケーキを作り、兄弟や同級生に試食してもらったという。この結果、ドライパイナップルを加えたケーキが好評だったとした上で、「一緒に料理を作ったり楽しく食事をしたり家庭菜園で野菜を育てたりすることも有効ではないか」と結んだ。

 発表後、同大教員から「着眼点が良く、工夫しながら実験を重ねるなど大変素晴らしい発表だった」と高い評価を受け、柏さんは「時間がかかったけれど、食に関する知識を深めることができた」と充実した表情を浮かべていた。

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