北上・西和賀

切り絵 色鮮やか 折笠さん(川岸)作品展 黒沢尻東交流セ【北上】

最新作「天使の羽根」を手に、「見る人がほっこりした気持ちになってくれたら」と話す折笠さん

 北上市川岸の折笠明子さん(55)による切り絵・コラージュの作品展は、同市中野町の黒沢尻東地区交流センターで開かれている。緻密で色彩豊かな作品が来場者を楽しませている。31日まで。

 折笠さんは5年前、娘の結婚式でウエルカムボードを作ったことがきっかけで切り絵を始めた。「全く経験がなかったけれど、取りあえずやってみようと作ったら、娘がすごく喜んでくれて、招待客からも好評だった」という。その後、プロの切り絵作家らから指導を受け、会社勤めの傍ら夜間や休日を利用して本格的に創作活動を始めた。

 作品は「見る人がほっこり優しい気持ちになってくれればうれしい」と、さまざまな色を使ってふんわりと仕上げる。指導者からも「折笠さんにしか表現できない“AKIKOワールド”をずっと大切にしてほしい」と高い評価を得ている。

 2022年、切り絵作家の登竜門として知られる国際切り絵コンクールin身延ジャパン(トリエンナーレ2022)に出展した「春和景明」が入選に輝いた。娘と孫をモデルに母子の愛情を表現した淡い色遣いの作品で、山梨県身延町の富士川・切り絵の森美術館で常設展示されている。

 1枚の紙を切り抜いて作る本来の切り絵のほかに、さまざまな色の紙片を貼り付けるコラージュを取り入れたことで表現の幅が広がったという。「作っていると没頭してしまう。不器用な私がこんなにはまるとは」と切り絵の奥深さを感じている。

 今回の作品展では、鮮やかな色合いのガーベラをあしらった初期の「初心」から、出来上がったばかりの最新作「天使の羽根」まで14点を展示。来場者からは「素晴らしい作品ばかりで感動」「とても新しいスタイルの切り絵」といった感想が寄せられている。

 折笠さんは「かわいい子供がどんどん成長していく様子を切り絵で表現していきたい」と、ほほ笑む。

 時間は午前9時から午後5時まで。土日休み。

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