果実4種 優しく描写 宍戸さん(藤里小6年)最優秀 岩高ジャムラベルコン【奥州】
奥州市の県立岩谷堂高校(軍司悟校長、生徒285人)の生徒による模擬会社凜堂(平野紫妃代表取締役)は、同市江刺地域内の小中学校に呼び掛けて「岩高ジャム」のラベルデザインコンクールを行った。同高の生徒や教諭らによる審査の結果、藤里小学校6年の宍戸絢さん(12)が最優秀賞に輝いた。同小で27日行われた表彰式で、軍司校長から表彰状とともにラベルを貼ったジャムなどが贈られた宍戸さんは「小学校最後の思い出になるし、すごくうれしい」と喜んでいる。
同高の生物生産系列の生徒が作るジャムは「岩高ジャム」の愛称で親しまれ、人気が高い商品の一つ。「いわて高校魅力化・ふるさと創生推進事業」の一環として同コンクール実施を決め、ジャムなどの販売を担う凜堂が主催。地域内の12小中学校の児童生徒から4種類のジャムに貼るラベルのデザインを2022年11月に募った。
その結果、7小中学校の76人が220点を応募。同高では「予想を上回る応募があり、うれしかった」という。流通情報系列の生徒と教諭、生物生産系列の教諭が審査に当たり、最優秀賞1点、優秀賞4点を決定した。
最優秀賞となった宍戸さんの作品は、リンゴ、イチゴ、ブルーベリー、ラフランスの4種類の果実と女の子を描き、それぞれの名称を入れたもの。色鉛筆で描いたことで「優しい印象になったのが高評価になった」と同高では語っている。
表彰式には、同高を代表して軍司校長が訪問し、同小の林博文校長が同席した。表彰式では軍司校長が「素晴らしい作品をありがとう」と、宍戸さんに表彰状と4種類のジャム、同高製の「りんごジュース」を贈呈した。
「絵を描くのが好き」という宍戸さんは「できるだけかわいく描いた」とし、「(岩高ジャムは)まだ食べたことはないけど、今から食べるのが楽しみ」と笑顔を見せた。
軍司校長は「多くの児童生徒が応募してくれたことに感謝している。宍戸さんの作品はとても素晴らしく、岩高ジャムのPRに効果があると思う。これを機にますます商品をアピールしていきたい」と話した。
岩高ジャムは200グラム入りで400円。デザインラベルは4種類それぞれ10個限定となっている。
同高では優秀賞の児童生徒には、それぞれのデザインのラベルを貼ったジャムを副賞にするという。宍戸さんのデザインラベルのジャムは、同地域中心街で開かれるイベントなどで販売する考え。