伝統芸能継承へ誓い新た 20周年記念公演 二子鬼剣舞少年団【北上】
北上市の二子鬼剣舞少年団20周年記念公演は28日、市立二子小学校体育館で開かれた。団員の小中学生は、これまでの稽古の成果を堂々と発表。伝統芸能継承への心意気を示した。
同少年団は2002年度、「二子小・鬼剣舞スポーツ少年団」として発足。その後改称し、現在は小学5年生以上の修行生を含め19人で構成。毎週日曜日に練習して北上・みちのく芸能まつりや地域のイベントなどで公演し、伝統文化継承と健全育成に大きな役割を果たしている。
公演には団員13人と二子鬼剣舞保存会員約30人が出演し、父母や住民、関係者約100人が来場。団員は「一番庭」と「刀剣舞の狂い」で元気いっぱいに躍動感ある演舞を見せた。
2歳で鬼剣舞を始めた八重樫開成君(二子小1年)は「緊張したけど、楽しかった。これからも格好いい踊りができるよう、もっとうまくなりたい」と意気込み、踊り始めて10年以上という新田涼太さん(北上中2年)は「一回一回の公演でうまくなっている自覚があり、やりがいがある。これからも鬼剣舞をしっかり伝えていきたい」と決意を新たにした。
大人の保存会員も「三番庭」など4演目で「模範演技」を披露。同少年団発足時の団員だった小原慎也さん(31)は、限られた踊り手が演じるアクロバチックな膳舞で来場者を魅了した。小原さんは「当時は大人たちに憧れ、中学から膳舞を踊ってきた。団員にはぜひ大人になって同じ舞台で踊ってほしい」と思いを語った。少子化で団員確保が課題だが、少年団の渡邊一臣代表(39)は「みんな率先して楽しんで取り組んでいる。二子地区以外からの団員も来てくれており、今後も何とかつなげていきたい」と話した。