北上・西和賀

さくらホールを快適に 子供用椅子など寄贈 黒沢尻工高3年・課題研究で製作【北上】

子供用の椅子とミニキッチン、簡易冷風扇を贈る黒沢尻工高の生徒と北上市文化創造の幹部

 北上市の県立黒沢尻工業高校3年生は1日、市文化交流センターさくらホールでの課題研究で作り上げた子供用の木製椅子とミニキッチン、簡易冷風扇を同ホールに寄贈した。

 同校3年生は学んできた技術を生かして地域貢献しようと、同ホールの関係者から課題をヒアリングした。より快適なホールにするため、2022年6月からワークショップ(WS)形式で数回にわたり議論を重ねてきた。

 同ホールは特に夏場の暑さが課題で、子供向けの備品も必要とされ、生徒たちは課題解決に向け協力し合い製作した。

 同日は完成品のお披露目を兼ねた贈呈式が行われ、生徒4人が同ホールを運営する市文化創造の幹部に引き渡した。

 子供用の椅子とミニキッチンは土木科の生徒9人が手掛け、特に子供たちの安全面に配慮したという。伊藤唯人さんは「子供たちの読み聞かせなどに使ってほしい」と語り、北村海斗さんも「ままごとや料理を通じ、ものづくりの楽しさに気付いてもらえれば」と期待した。

 機械科の生徒6人は、移動可能な簡易冷風扇を仕上げた。凍った2リットルのペットボトルとぬらした布を冷風扇に入れ、扇風機からの風にさらすと冷風となる仕組み。瀬川蓮斗さんは「SDGs(持続可能な開発目標)を意識し布やボルト、アクリルなど学校にあるものを再利用した」と説明し、小松大騎さんは「思ったような機能を発揮できた。夏の暑さが少しでも和らげば」と話した。

 市文化創造の新田満理事長は「WSで真剣に議論し、多様な考えを出していただいた。気持ちを込めて製品化してもらい、本当にありがたい」と感謝した。今後、ホール内に設置し利用者の意見を聞きながら活用していくという。

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