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患者情報保存USB紛失 岩手医大附属病院

患者情報の入ったUSBメモリの紛失について陳謝する小笠原病院長(右)ら

 岩手医科大附属病院(小笠原邦昭院長)は2日、1894人分の患者情報を保存したUSBメモリ1個を紛失したと発表した。これまでに不正使用などの被害は報告されていないという。

 説明によると、矢巾町の同院に勤務する薬剤師が2022年10月5日、複数の薬剤治療を行った患者1894人分の名前や年齢、主治医、処方された薬などを含む個人情報を保存したUSBメモリを紛失したことに気付いた。

 この薬剤師は、同1日に院内システムからUSBメモリに患者情報を移し、パソコンで会議資料を作成後、患者情報が入ったままのUSBメモリをクリアファイルに挟んで自身の机上に置いて帰宅した。休日などを挟み、5日に机上からなくなっていることに気が付いたという。

 紛失した同院薬剤部内はID認証で入室を管理しているため、同院は関係者以外が持ち出す可能性は低いとみている。

 個人情報の取り扱いに対する薬剤師とその上司の認識不足で情報伝達に時間がかかり、結果として小笠原院長が国に報告したのは問題発覚から2カ月以上経過した12月21日だった。

 盛岡市内で2日に記者会見した小笠原院長は「個人情報の取り扱いへの認識が不足しており、報告もあまりにも遅かった。患者やご家族に多大な迷惑をお掛けしたことをおわびする」と陳謝した上で、管理マニュアルの整備や研修実施などの再発防止策を示した。今後、関係者が処分される見通し。

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