花巻

ひな300羽殺処分 茨城から出荷 花巻・農場で県 鳥インフル

家禽飼養農場での防疫作業=2日、花巻市(県提供)

 県は2日、花巻市の家禽(かきん)飼養農場に、致死率の高い高病原性鳥インフルエンザの感染が確認された茨城県の農場から鳥のひなが出荷されていたことを受け、対象のひな約300羽全てを殺処分した。

 県によると、家禽約4800羽を飼養する茨城県の農場で1日、死亡した家禽が見つかり、簡易検査で陽性が判明。翌2日、遺伝子検査で高病原性「H5型」の鳥インフルエンザウイルスの陽性が確認されたという。

 県は同日、高病原性鳥インフルエンザ対策本部会議を県庁で開き、防疫措置などについて確認。会議終了後、県職員11人が家禽約8000羽を飼養する花巻市の農場で、対象のひな296羽を殺処分し焼却処理したほか、農場の消毒を行った。

 今後、国の防疫指針に基づき3日から14日間、家禽の移動を制限し、異常の有無の確認や農場内の定期的な消毒を実施。17日に飼養家禽の検査を行い、陰性が確認された場合に解除する。当該農場の半径10キロ圏内には二つの農場があるが、2日現在、飼養鶏に異常は確認されていない。

 県は100羽以上を飼養する県内全ての農場に対し、茨城県で高病原性鳥インフルエンザの陽性が確認された旨を情報提供し、侵入防止対策を注意喚起。鳥インフルエンザに感染した家禽の肉、卵などが市場に出回ることはなく、万が一食べても人が鳥インフルエンザに感染する可能性はないとしている。

 県畜産課の米谷仁総括課長は「今年度、鳥インフルエンザの感染事例は全国的に多発している。県内の養鶏農場、市町村、関連団体などに注意喚起、情報提供を実施し、発生を未然に防止したい」と話している。

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