新規就農へ決意表明 経営計画発表会 農業大学校研修基礎コース【金ケ崎】
県立農業大学校(小原繁校長)の2022年度新規就農者研修基礎コースを締めくくる経営計画発表会は3日、金ケ崎町六原の同校で開かれた。県南地方を中心とした受講者が、研修の学びを基にまとめた営農の見通しを発表。就農の決意を表明し、関係機関・団体の助言を受けた。
研修はタイトルを変えながら長年開かれており、今年度は奥州、北上、一関、金ケ崎の各市町などから20~40代の14人が受講。新規就農者をはじめ、就農して間もない人もいた。稲作、野菜、花き、果樹の各専攻に分かれ、4月から月3回、座学や先進農家の見学などのプログラムを通してスタートアップの知見を身に付けてきた。
受講者はそれぞれ栽培規模や所得の見込み、経営拡大の展望などを発表。同校教員やJA、農業改良普及センターなどの関係者がアドバイスした。
このうち熊谷伸也さん(47)=奥州市江刺愛宕=のテーマは「農業でストレスフリーに生きる」。農家の両親が高齢になったなどの事情から「人生のかじを切るラストチャンス。農家のため初期投資が少なく、自分次第で収入も上がる」と、負担の大きかった以前の仕事を辞めて農業を志したことを紹介。同校のプログラムも利用し、農業以外に簿記などのスキルも獲得。大玉トマトを主力に10アール当たり12トンの単収を目指し、両親から継承しながら長ネギなどにも手を広げたい思いも語った。
研修は単位制で、約7割を得た受講者には修了証書を授与。同日は修了式も行われ、全員に授与された。