一関・平泉

ベリーノホテル 補助金 不正受給 県と市の宿泊応援事業 既に全額返還

 県と一関市は10日、旅行者らの宿泊代金を割り引くそれぞれの補助金交付事業で、ベリーノホテル一関(同市山目)が2021年10月から約1年にわたって不適切な利用を行っていたと発表した。割引適用対象外の人が宿泊する際、従業員による名義貸しなどで割引適用していた。「観光需要の喚起」という事業目的に沿わない、従業員による宿泊利用も多数確認された。県と市、ホテル側の自主調査を含め、不適切な利用などによる受給額の全額723万1000円が、今月6日までに返還されている。

 補助金の不正受給があったのは、新型コロナウイルス感染拡大に影響を受けて実施された県の宿泊割「いわて旅応援プロジェクト」と、市の観光宿泊施設緊急対策事業「いちのせき宿泊応援割」。期間は21年10月18日から22年10月10日(いちのせき宿泊応援割は22年9月30日)までで、調査の結果、対象地域外やワクチン未接種など割引適用対象外となる不適切な利用が95件、58万7000円、事業の趣旨・目的に沿わない利用が1239件、664万4000円に上った。

 県の事業委託先が精算手続きを進めていたところ、宿泊割の利用者とホテル側の受け付け担当者が同一人物といった状況を複数確認。県の詳細調査で不適切な利用が判明し、こうした情報を得た市も事実関係を確認した。市の事業は既に終了しており、県事業への登録も昨年12月2日に削除されている。

 取材に対し、ホテルを経営するベリーノの土橋道章代表取締役は「地域の皆さま、県や市、多くの方々にご迷惑を掛けて申し訳ない。非常に反省している。地域の皆さまがあってのホテルであり、もう一度ゼロから再スタートし、信頼回復に取り組んでいきたい」と話しており、全従業員を対象に改めてコンプライアンス(法令順守)研修会を開催する予定という。

 県観光・プロモーション室の千葉敬仁プロモーション課長は「誠に遺憾。改めてルールの順守、コンプライアンスの確立を促し、事業の趣旨にのっとった上で適正利用を呼び掛けていきたい」と話している。

 佐藤善仁市長は「市内の宿泊施設で事業の不適切な利用があったことは誠に遺憾だ」とのコメントを発表した。

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