花巻

太さ5.4メートル、託宣「並作」 豊かな実り願う 石鳥谷・大瀬川 たろし滝計測【花巻】

胴回りが5・40メートルを計測した「たろし滝」

 氷柱の太さでコメの作柄を占う花巻市石鳥谷町大瀬川の「たろし滝」の測定会は11日、現地で開かれた。49回目となる今回は寒波により急速に胴回りが太くなったことで5・40メートルを計測し、関係者が豊かな実りを願った。

 大瀬川たろし滝測定保存会(熊谷幸夫会長)や来賓ら約60人が来場し、豊作祈願に続いて大瀬川神楽保存会が3年ぶりに御神楽を奉納。氷柱にメジャーを巻き付けて計測が行われ、「並作」との託宣が示された。

 同測定保存会によると、今季は暖冬の影響でなかなか太くならなかったが、1月20日の「大寒」の頃から好条件がそろい、見る見るうちに成長したという。熊谷会長は、同会が2022年度地域環境保全功労者として環境大臣表彰を受賞したことに触れ、「先人の尽力に敬意と感謝を表す。受賞を励みとし、葛丸の自然がある限り真冬の美しい造形物であるたろし滝測定会を続け、先輩の思いを継承していきたい」とあいさつした。

 恒例の川柳は、熊谷会長の「たろし滝皆の熱意が大臣賞」、達増拓也知事の「幸せの彩り映えるたろし滝」などが発表された。

 たろし滝は、同町中心部から西方約10キロの山あいに位置する。「たろし」はつららを意味し、葛丸川に注ぐ沢水が凍った高さ約13メートルの氷柱が、滝のように見えることから「たろし滝」と呼ばれるようになった。

 測定会は1975年に始まり、2000年から「建国記念の日」に開催している。過去の計測で最も太かったのは1978年の8・0メートルで、その年の北上川下流の作況指数は「111」と記録的な豊作となった。

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