小山さん(釜石出身)プロ棋士に 奨励会未経験、本県初【岩手】
将棋のアマチュア強豪、小山怜央さん(29)=釜石市出身=の棋士編入試験5番勝負の第4局が13日、大阪市内で指され、小山さんが横山友紀四段(23)を破り、3勝1敗で合格を決めた。現行の編入制度でのプロ入りは3人目。棋士養成機関「奨励会」の未経験者では初めて。本県出身者でも初の棋士となる。
4月1日付で四段のプロ棋士となる。終局後に記者会見した小山さんは「ほっとした気持ち。将棋だけでなく、人として目標とされるように頑張りたい」と語った。
小山さんは2011年の東日本大震災で、釜石市の自宅が津波に流された。「つらい時期もあったが、避難所に見舞いに来てくださる方がいて、それを励みに頑張ることができた」と振り返った。
その上で、「棋士編入試験中は、いろんな方が応援してくださり、『ちゃんと勉強しないと』と思いながらできた。震災の経験が生きているんじゃないかと思う」と話した。【時事】