達増氏5選出馬表明 知事選 「県民の民意問う」
9月10日に任期満了を迎える達増拓也知事(58)は22日、県議会2月定例会本会議の代表質問で次期知事選への対応を問われ、「立候補して県民の民意を問う決意だ」と答弁し、5選出馬を正式表明した。知事選への出馬表明は、自民党県連などが支援する前県議で新人の千葉絢子氏(44)=無所属=に続き2人目。前回に続き野党が達増氏を支援するとみられ、与野党対決が濃厚となった。【2面に関連】
菅野博典氏(希望いわて)の質問に答える形で表明。県議会本会議での表明は初めてで、今後の県政運営への考えを県民に広く発信する狙いがあったとみられる。
東日本大震災からの復興や新型コロナウイルス対策などに取り組んできた4期16年を振り返り、「岩手は危機を乗り越えるごとに良くなり、希望が持てるようになった」と強調。自身が策定を主導した県の総合計画「いわて県民計画」(2019~28年度)で、人口減少対策などを重点項目とする第2期アクションプランの実現を実質的な公約に掲げた。「県民が本来持つ力を発揮し困難を乗り越え、希望がかなえられる環境を整備するため、行政には時代に合った役割を果たすことが求められる。その中で県の先頭に立ちたい」と決意を示した。
達増氏は盛岡市出身で、東京大法学部卒。衆院議員などを経て07年の知事選で初当選し、現在4期目。前回19年の知事選では立憲民主、国民民主、共産、社民の野党共闘により自民、公明が推薦した候補に圧勝した。25日の後援会拡大役員会で今後の対応を協議する方針。
知事選をめぐっては、昨年12月に千葉氏が立候補を表明。自民県連と達増県政に批判的な立場の県議会会派いわて県民クラブが全面支援に回っている。