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「銀河」特A 5年連続 県南ひとめ届かず 22年産米食味ランキング【岩手】

 日本穀物検定協会は28日、2022年産米の食味ランキングを公表した。県南地区の「ひとめぼれ」は、初の「A'」となった前年産から「A」に昇格したものの、最高ランクの「特A」には届かなかった。一方、県中地区では「銀河のしずく」が5年連続で「特A」を獲得した。県は生産技術の指導などに力を入れ、県南ひとめぼれの「特A」返り咲きを目指す。

 食味試験は専門の評価員が試食し、基準米である「コシヒカリ」と比較して香りや味、粘りなど6項目を審査。特に良好が「特A」、良好が「A」、おおむね同等が「A'」など5段階で評価している。

 22年産は全県の「いわてっこ」、県中の「ひとめぼれ」、県中の「あきたこまち」がいずれも「A」となった。県南の「金色(こんじき)の風」は、作付面積1000ヘクタール以上などの要件を満たさず、評価対象外だった。

 県南(一関、奥州、金ケ崎、平泉の4市町)の「ひとめぼれ」は、大冷害だった03年産を除き、1994年産から2016年産まで通算22回の最高評価を受けていた。17年産で「A」に降格となり、18年産で「特A」に返り咲いたものの、19、20年産は「A」、21年産は県産米が評価対象となってから初めての「A'」に評価を落とした。22年産は「A」に持ち直したが、ここ数年は「特A」が遠のいている。

 県県産米戦略室は「食味が前と変わったということは特にない。高温も影響しているかもしれないが、具体的な要因は分からない」と困惑。引き続き、生産者への技術指導を実施して改善を図る方針だ。

 22年度はJAなどの関係団体が初めてひとめぼれの食味コンテストを開催したほか、「金色の風」「銀河のしずく」の記念日が登録された。

 佐藤実県産米戦略監は「コンテストで生産者のやる気を醸成するとともに、記念日や消費拡大キャンペーンを契機に県産米のPRにも力を入れたい」と語った。

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