奥州・金ケ崎

城下町飾るくくり雛 段飾り作品展示 メイプルなど3会場でまつり【奥州】

メイプルなどで開かれているくくり雛まつり

 奥州市の第22回くくり雛(びな)まつり(実行委主催)は、同市水沢字横町のメイプル4階催事場など3会場で開かれている。メイプル会場では500体のくくり雛が飾られ、訪れた人たちが城下町の春の風物詩を楽しんでいる。

 くくり雛は城下町水沢の伝統の一つで、同まつりを楽しみにしている人も多い。今回の会場はメイプルと市武家住宅資料館、みずさわ観光物産センター。前年は新型コロナウイルスの影響でメイプルと同センターは中止しており、2年ぶりの3会場開催となった。

 このうちメイプルには、水沢くくり雛保存会(佐々木恵子会長)の会員11人の作品や旧家に残されているくくり雛を展示。会員はそれぞれ段飾りを1組ずつ制作して陳列した。

 段を飾っているのは内裏びなや大臣、三人官女、歌舞伎の一場面、縁起物などで、細かな手作業と柄合わせで華やかな雰囲気を醸し出している。

 このほか、日高火防祭(ひぶせまつり)の屋台で演奏する「お人形さん」と「三味線師匠」、鹿踊りの群舞、つるしびな、干支(えと)飾りなども会場ににぎわいを与えている。鹿(しし)踊りは年々増やしていて今回は26体だが、同会では「百鹿を目指して制作を続けている」と語る。

 佐々木会長(76)は「全員が段飾りを展示でき、より華やかな雰囲気になった。髪飾りなど細かい細工作りや顔の描き方など、会員それぞれの個性を楽しんでほしい」と話している。

 同資料館には江戸時代のくくり雛や古今びな、花巻人形、芥子(けし)びななど17点、同センターにはくくり雛約100点が展示されている。同まつりは、メイプルと同センターは5日まで(午前10時~午後4時)、同資料館は12日まで(午前9時~午後4時30分)。

 5日は同資料館で午前10時から水沢プレアデスの会による「昔話を語るひととき」が3年ぶりに開かれる。

 問い合わせは、市観光物産協会=0197(22)7800=か、同資料館=0197(22)5642=へ。

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