奥州・金ケ崎

自慢のパン味わって 初イベント盛況 3市町から20店舗【奥州】

20店舗が出店し、大勢の来場者でにぎわった奥州ぱんフェス2023

 奥州市初のパンイベント「奥州ぱんフェス2023」(水沢駅通り商店街振興組合主催)は4日、奥州市の水沢グランドホテルで開かれ、奥州市など3市町のパン屋やカフェ20店舗がそれぞれの個性を出した自慢の商品を販売した。同フェスには親子連れや友人グループなどが詰め掛け、会場周辺に入場待ちの長い列ができる盛況ぶり。企画した「くろしぇっと」店主の鈴木希さん(34)=同市江刺=は「パン好きな人が多いことがうれしい。今後の励みになる」と手応えを語っている。

 同フェスは、個性的なパン屋が開業する中で、各店舗や消費者がつながれるイベントを開催し、地域を盛り上げられればと企画。鈴木さん、夢楽のパン工房「Yadorigi」=同市水沢=店主の佐藤幸治さん(37)ら若手のパン職人が練った構想を、奥州商工会議所や同組合に持ち掛けて実現した。

 同日は、同市、北上市、金ケ崎町のパンに関係する商品を扱う店舗が食パン、フランスパン、フルーツサンド、サンドイッチ、蒸しパンなどを出品。コーヒーやコーンスープ、サイダーなども合わせて販売した。

 開場前から大勢の市民らが次々に訪れ、鈴木さんも「想定以上」の状況。「普段より多めに準備した」というものの、1時間余りで完売する店舗も少なくなかった。

 髙橋大樹さん(32)、妻佳奈絵さん(31)、長女希楠ちゃん(3)は奥州市水沢から訪れ、佳奈絵さんは「パンが好きで、とても楽しみにしていた。こういうイベントは個人的にはうれしい。すごい人出でびっくりした」と話していた。希楠ちゃんはスイカそっくりのパン「六丁の目スイカ」(Kマート)がお気に入りでちぎって食べて笑顔を見せていた。

 「Pain de Haku」=同市江刺=の髙橋直子さん(46)は、「お食事系が売り」といい、食パンやフォカッチャ(クルミ入り)などを販売。「いろいろなお客さんに知ってもらえるのでイベントはありがたい。予想以上に早く完売してしまい、申し訳ない。もう少し準備しておけば良かった」と語った。同店は9月から休んでいたが、4月から第2土日曜日の営業を再開する予定。

 また、購入者が長蛇の列をつくった「サンドイッチおじさん」の島嵜晴子さん(23)は「普段はJR北上駅から30分圏内で移動販売や配達で販売している。九州出身だが、パンフェスは結構やっていて、こういうイベントが岩手でもあるのは歓迎」と話していた。

 鈴木さんは「うれしいに尽きる。パン好きがこんなに多いのはうれしい。パン屋として今後の励みになる」と来場者に感謝。「今回は『第0回』だと思っていて、開催してみて見えてきた課題を解決しながらまたイベントをやってみたい」と抱負を語っている。

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