奥州・金ケ崎

思い出、愛着語り合う 感謝状贈呈も 越路スキー場関係者【奥州】

功績のあった個人や団体への感謝状贈呈などが行われた越路スキー場の思い出を語る会

 2022年度で休止となった奥州市江刺の越路スキー場の思い出を語る会は16日、同市江刺のホテルニュー江刺本館で開かれ、関係者約70人が市民らに愛されたスキー場について思いを語り合った。

 語る会は、関係者でつくる越路スキー場閉幕記念祭実行委員会(佐賀俊憲実行委員長)が主催。倉成淳市長は「調査や議論を踏まえ、市営スキー場を1カ所に絞ることとし、越路スキー場はいったん休止して活用策をこれから考えていく。活用に当たっては地元の声を聞き、工夫しながら新たな地域づくりを進めたい。協力を願う」とあいさつした。

 スキー場の整備や運営に積極的に関わった伊手観光開発協会長の渡邉忠和さん、用地を提供した農事組合法人越路実行組合、元スキー場長の渡邊政廣さん、場内パトロールなど安全管理に当たった江刺スキー協会に、倉成市長から感謝状と記念品が贈られた。

 感謝状を受けた3人がスキー場の思い出を語った。このうち渡邊さんは「1991年にペアリフトを新設したところ駐車場が足りなくなった。次々に拡張したが追い付かなかった。お客さんが多くて駐車場が足りなかったが、99年ごろからお客さんが減ってきた。(越路は)休止となったが、いつかスキーブームが再来してリフトが稼働することを夢に見ている」と話し、出席者から盛んな拍手が上がった。

 同スキー場は1967年に旧江刺市が当時の越路牧野組合の草地を借り受けて伊手越路市民スキー場として開設。待避小屋や簡易ロープトウを設置するなど徐々に整備が進め、85年度に市営越路スキー場となった。

 北上高地という立地条件で、地元ばかりでなく沿岸を含む近隣市町村からのスキーヤーが訪れる人気ぶりだったが、暖冬傾向やスキーブームが去るなどして次第に利用客が減少。今年度に奥州市が同スキー場の休止を決定した。

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