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にぎわい創出期待 前潟駅が開業 JR田沢湖線

テープカットとくす玉開披で新駅開業を祝う関係者=盛岡市上厨川前潟地内

 盛岡市とJR東日本が田沢湖線盛岡―大釜間に整備していた前潟駅が18日、開業した。同市上厨川前潟の現地で行われたセレモニーには関係者のほか、地元住民や鉄道ファンらが集まり、安全で円滑な交通とにぎわい創出が期待される新駅の誕生を祝った。

 セレモニーには市やJR、建設業者、地元自治会などから約30人が出席。谷藤裕明市長は「前潟駅は地域のにぎわいの拠点として、まちづくりの推進につながる。本市のさらなる発展に大きく寄与するものと確信している」と述べた。

 開業を祝い盛岡さんさ踊りが披露されたほか、関係者がテープカットやくす玉を開披。到着した利用客を拍手で出迎えた。鉄道ファンで、新駅開業時には駆け付けるという大阪府豊中市の会社員種田英明さん(58)は「にぎわいを見たくて来た。アクセスが便利になり良いと思う。地域の人に愛される駅であり続けてほしい」と話していた。

 同駅は、イオンモール盛岡北側に位置する無人駅。駅舎は鉄骨造り平屋建て、床面積約410平方メートル。待合室や階段、バリアフリーに対応したスロープを整備。駅前広場は約1200平方メートルで、駐輪場やバイク置き場、トイレのほか、タクシー待機所などのロータリーを設けた。

 JR盛岡支社によると、管内在来線での新駅誕生は25年ぶり。同日から改正されたダイヤでは、平日が上下各13本、土日が上り12本、下り13本が停車する。市では通勤・通学、買い物などで1日当たり約1700人の利用を見込んでいる。

 同駅建設をめぐっては、市が2020年1月、JR東日本に請願書を提出し、同年8月に基本協定、21年12月に施行協定を締結。22年5月に工事が開始され、総事業費約11億8000万円で完成にこぎ着けた。

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