花巻

金型生産拡充へ新工場 11月操業向け地鎮祭 イリソ電子工業【花巻】

関係者が出席して行われたイリソ電子工業の新工場の地鎮祭=花巻市北湯口

 コネクター製造大手のイリソ電子工業(本社横浜市、鈴木仁代表取締役社長、従業員493人)は22日、花巻市北湯口の花巻第2工業団地で花巻工場の地鎮祭を行った。工場は金型製造の拠点とする考えで、11月の操業開始に向けて工事を進める。操業時の従業員数は現地採用を含め24人とし、今後は棟数を増やして将来的に100人規模の地元雇用を見込んでいる。

 同社は電子基板や自動車向けのコネクターを製造しており、花巻の新工場ではコネクター製造に活用される金型を生産する。電気やハイブリッド、環境問題に対応した自動車(XEV)への車載機器の需要が拡大するとみて、秋田県のコネクターの生産工場を新設するのに合わせて生産能力を拡充することを決めた。

 市内で金型生産を手掛ける同社子会社のイリソエンジニアリング(同市大畑、坂下善彦代表取締役)を吸収する形で整備する。

 地鎮祭には関係者ら約30人が出席。神事では祝詞が奏上され、建設予定地を払い清めた。代表者がくわ入れ、玉串をささげたほか、くす玉を割って工場整備を祝した。

 参列した上田東一市長は「市としても、この地に新たな工場が建設されることを大変歓迎している。イリソ電子工業の発展、花巻の経済が活性化することを祈念する」とあいさつした。

 同社などによると、工場の敷地面積は約1万6595平方メートル。鉄骨造り平屋建てで、延べ床面積は1800平方メートルとなる。建設工期は今月1日から9月30日まで。投資金額は約10億円。

 鈴木社長は「コネクターに一番重要なのは金型。ゆくゆくはプレス、成形、組立まで一環生産体制をつくり、2030年ごろまでに3棟まで増やしつつ、人材確保にも努めていきたい」と話していた。

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