一関・平泉

人と馬の絆 後世に 大夫黒モニュメント完成 地元顕彰団体が建立、除幕 千厩・本町ポケットパーク内【一関】

本町ポケットパーク敷地内に建立された大夫黒のモニュメント

 源義経の愛馬・大夫黒(たゆうぐろ)のモニュメントが、ゆかりのある一関市千厩町の商店街の一角に建立された。除幕式が26日、現地で行われ、主催した千厩・大夫黒・馬っこの会や寄付者、地元住民らが完成を祝った。

 大夫黒は平安時代末期、源平合戦で活躍した名馬。千厩で鍛えられ、平泉を治めた奥州藤原氏の3代秀衡から義経に贈られたと伝えられる。一ノ谷の戦いでは、断崖絶壁から「鵯越(ひよどりごえ)の逆落とし」を敢行。屋島の戦いで義経をかばい命を落とした家臣を弔うため四国に預けられ、現在は高松市で眠っている。

 大夫黒の顕彰活動に取り組む同会では、これまでに関連資料を周知する特別展や、その生涯を描いた紙芝居の披露、研修旅行、リーフレットやマスコットの製作などを行ってきた。モニュメント建立もこの一環で、人と馬の絆を形にして後世に残そうと、広く一般から寄付を募った。

 県内外の個人や企業などから寄せられた協力金の一部500万円余りを活用して昨夏から製作し、このほど完成したモニュメントはFRP製で、高さ約180センチ、幅約2メートル。大夫黒の顕彰碑などがある同町千厩字町地内の本町ポケットパーク敷地内に建立された。

 同日は同会の昆野洋子会長や一関観光協会関係者らが除幕し、完成を喜び合った。子供が武将に扮(ふん)して記念写真を撮ったほか、餅などが振る舞われ、モニュメントが千厩発展のシンボルとなることを願った。

 昆野会長は「ついに大夫黒モニュメントの建立が実現した。今後、千厩に訪れた方々の心に残るはず。観光振興の一助として、交流人口増にもつながることを願っている」と語った。

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