金星少年少女オーケストラ 豊かな音色聴衆魅了 OB・OG出演、子ども合唱隊も【花巻】
花巻市を拠点に活動する金星少年少女オーケストラ(多田貢会長)によるコンサート2023は26日、同市若葉町の市文化会館で開かれた。未就学児や小中高生らで構成する団員のほか、OB・OGも出演。団員たちは2年ぶりとなるステージで豊かな音色を響かせ、訪れた聴衆を魅了した。
同オーケストラは、2011年の東日本大震災をきっかけにアジア各国から市に寄贈された楽器を活用して演奏活動を行う子供楽団として同年9月に結成された。県内の子供たちや愛好者が所属し、市交流会館で練習に励んでいる。
22年は新型コロナウイルス感染拡大のためコンサートは中止となっていた。多田会長は「コロナ禍で演奏会だけでなく、練習場所まで制限されて大変な時期が続いた」と振り返る。それでも団員たちは個人練習など積み重ねてきた。
コンサートには指導する玉山朱美さんが指揮を務め、団員とOB・OG、指導者ら34人が出演。イーハトーブ子ども合唱隊もステージに立ち、団員たちの演奏に花を添えた。
3部構成で行われ、1部では「アンパンマンのマーチ」などアニメソングを中心に8曲を披露。2部ではイーハトーブ子ども合唱隊が「パプリカ」など8曲を身ぶり手ぶりを加えながら歌い上げた。
3部では金星少年少女オーケストラとイーハトーブ子ども合唱隊が共演。「おもちゃのシンフォニー」などを奏で、会場からは温かな拍手が送られた。玉山さんは「この花巻の地でオーケストラを楽しみ、楽しい気持ちでずっと演奏を続けていってほしい」と願っていた。
同日はこのほか、サントリー芸術財団から金星少年少女オーケストラに第10回ウィーン・フィル&サントリー音楽復興祈念賞が贈られた。