県南に桜の便り 奥州市が開花宣言
奥州市は29日、同市水沢中上野町にある水沢公園内の桜の開花を宣言した。気温が高い日が続いたことで基準木のソメイヨシノが10輪以上花を咲かせ、記録が残る2002年以降最も早い宣言となった。同公園では4月8日から桜まつりが開かれ、4年ぶりに露店が出店するほか、園内での飲食も解禁となる。
同公園は1878(明治11)年に放浪の画家蓑虫山人が設計したとされ、園内を含む樹齢350年前後の「ヒガン系桜群」は県の天然記念物に指定されている。市は樹齢約100年の基準木が数輪咲いた時点で開花を宣言しており、これまでの最速は2021年の4月2日だった。
開花宣言は基準木の前で佐賀俊憲市商工観光部長が行った。近くの認定こども園「駒形こどもの杜」の年中児が訪れて花をめで、岩佐泰知ちゃん(5)は「きれいに咲いた花を見てうれしい気持ち」と話した。
水沢公園桜まつりは市などが主催。新型コロナウイルスの感染拡大後は中止や園内での飲食自粛などの措置が取られてきた。今年は露店の出店を再開し飲食も解禁するが、多人数での宴会は自粛を求める。期間は来月29日まで。
桜のライトアップも2年ぶりに実施。開花が早まったため、まつりに先立ち来月3日に開始する。点灯時間は午後6時~9時30分。