北上・西和賀

来年10月稼動開始 北上工場新築へ地鎮祭 鉄鋼販売大手アイ・テック

アイ・テック北上工場完成予想図の外観上空(アイ・テック、東洋建設提供)

 鉄鋼販売大手のアイ・テック(本社静岡市、資本金39億4882万円、大畑大輔社長)の北上工場新築工事の地鎮祭は31日、北上市和賀町の後藤野工業団地で行われた。東北地方の拠点工場として鋼材の供給、加工など総合的に事業を展開。2024年7月の竣工、同10月の稼働開始を目指す。

 地鎮祭には同社と市、施工業者ら約20人が出席。大畑社長が鍬入れし、大畑社長、髙橋敏彦市長、施工を担う東洋建設(本社東京都)の関係者らも玉串をささげ工事の安全を祈願した。

 新工場は4月に着工し、鉄骨平屋建ての工場と、鉄骨造り2階建ての事務所で構成。敷地面積約9万2800平方メートル、延べ床面積約3万5500平方メートル。土地取得、工場建設などを含めた総事業費は82億6100万円。稼働開始時は従業員約40人体制で、ベテラン社員数人のほか地元からも雇用する方針。

 同社は05年青森県八戸市への営業所開設を皮切りに東北に進出し、18年には福島県相馬市に工場を開設。北東北の顧客からのタイムリーな配送ニーズに応え、相次ぐ企業進出で鋼材需要が高まる北上への立地を決めた。

 地鎮祭後、報道陣の取材に大畑社長は「北上はキオクシア(岩手)、TDK(エレクトロニクスファクトリーズ)など世界的企業の投資がありポテンシャルを秘めている地区。高速道路もすぐ近くにあり、町場からも15、20分で立地もかなりいい。北上を中心として東北各地のユーザーにしっかり届け、地元に根付いて地域貢献し活性化していきたい」と決意を示した。

 同社は鉄鋼メーカーと多様な消費者を結ぶ「鉄の総合商社」として建築資材などに使われる鋼材を全国に流通させ、高い加工技術力による鉄鋼製品を供給。難易度の高い大型物件の鉄骨工事も請け負う。大畑社長は北上工場について、相馬工場をやや上回る規模と「鋼全体を扱った工場にし、新たにやったことのないジャンルの加工も機械を入れてやっていく」と意気込んでいる。

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