展勝地さくらまつり 観光馬車が復活 イベント多彩、9日開幕 4年ぶり通常形式【北上】
北上展勝地さくらまつり(実行委主催)は、9日に北上市立花の市立公園展勝地で開幕する。食事などの規制はなく、観光馬車などのイベントが復活。新型コロナウイルス感染拡大前の2019年以来4年ぶりに通常開催となる。
実行委は当初、15日の開幕を予定していたが、予想以上の早い開花で大幅に前倒しし、計画していたイベントも一部変更した。閉幕は変わらず30日。開幕を告げる開催式は9日午前11時から行われ、新型コロナの影響で見送られていた観光馬車と夜桜ライトアップ、夜桜鬼剣舞公演が復活する。
民俗芸能公演は9日から土日(23日除く)に市内の各団体が披露。夜桜鬼剣舞公演は15、16、22、23日に実施し、23日には北上鬼剣舞連合会が東日本大震災追悼復興祈願の舞を繰り広げる。
展勝地レストハウス付近に「岩手うまいもの市」、児童公園付近に「屋台広場」合わせて50店舗余りの出店が並び、各地のグルメを味わえる。25日まで蒸気機関車(SL)内部が公開される。
一方、新型コロナ前に運航していた北上川観光遊覧船と渡し舟は、これまで運営していた団体が「安全対策厳格化の中で運航は難しい」として断念する。19日の市民観桜会は、見頃が過ぎると見込まれ中止。22、23日の珊瑚橋交通規制も同様の理由で取りやめる。
北上駅東口から展勝地までのシャトルバスは22~25日の日中、30分間隔で運行。片道200円。当初、計画していた別のルートは運行しない。会場に第1~3駐車場が540台分あり、普通車は500円、バスは3000円の協力金が必要。普通車は領収証提示で何度でも駐車可。
5日現在、展勝地の児童公園側やレストハウス付近を中心に開花が進み、まつり開幕前後に見頃になりそう。実行委は9、15、16日に展勝地北側の旧ラグビー場跡地に100台分の臨時駐車場を設けるが、例年の珊瑚橋通行規制やシャトルバス、渡し舟がないため混雑が予想される。実行委は期間中、ツイッターで随時渋滞情報を公開する。
同まつりの来場者は19年は44万人だったが、新型コロナの影響で20年は中止。縮小開催だった21年は5万5000人、22年も17万2000人にとどまった。実行委は今年、20万人への回復を見込んでいる。
髙橋敏彦市長は「交通渋滞緩和策をフルで用意できないが、開花が早いため少し分散されると思う。日程変更をよく注意し、いい時期を見計らい桜を味わってほしい」と話している。
▽観光馬車運行 9~30日午前9時30分~午後5時
▽民俗芸能公演 9、15、16、22、29、30日午前11時~
▽夜桜鬼剣舞公演 15、16、22、23日午後6時30分~
▽追悼慰霊復興祈願の舞 23日午後3時~
▽SL等公開説明会 9~25日午前9時~午後4時
▽岩手うまいもの市 9~30日午前10時~午後5時
▽夜桜ライトアップ 9日~葉桜 午後6~9時
▽おもてなしマルシェ「着物でお花見散歩」 19~21日午前11時~午後4時
▽さくらワークショップ 19~21日午前10時~午後3時
▽民謡舞踊公演 16日正午~午後3時
▽観光人力車 9~21日午前10時~午後6時
▽きら☆こす 22、23日午前11時~午後5時 みちのく民俗村
▽さくら絵巻 29日午前11時~ みちのく民俗村
▽消防演習 29日午前8時~正午