花巻

歴史ある古民家改修 「茅葺きホール」完成 きょうからジブリ展 大沢温泉菊水舘【花巻】(別写真あり)

茅葺きホールの完成を祝しテープカットをする高田社長(中央)ら

 花巻市湯口の大沢温泉(高田貞一代表取締役社長)が2022年から整備を進めていた南部藩かやぶき菊水舘昔ギャラリー茅(ちがや)「茅葺(かやぶ)きホール」が完成した。築170年以上の茅葺き棟を改修した多目的なホールで、7日に現地でセレモニーが行われ、関係者らがリニューアルオープンを祝った。8日からは特別展示「もうひとつの鈴木敏夫とジブリ展~鈴木が愛した風景写真」が開催される。

 菊水舘は付近の橋の通行止めにより18年から一時休館していたが、19年に昔ギャラリーとして開館した。

 茅葺き棟は江戸時代末期から残る古民家宿。改修工事は観光庁の「地域一体となった観光地の再生・観光サービスの高付加価値化事業」の補助金を活用。22年8月に工事が始まり、今年1月に完成した。

 茅葺きホールは木造平屋建てで、長さ約40メートル。客室の9部屋を取り壊し、広さ約200平方メートルのホールに改修した。痛んでいた茅葺き屋根は職人の手によって整えられ、茅葺き棟の梁はそのままホールに生かしている。

 オープニングセレモニーには、高田社長をはじめ、スタジオジブリ代表取締役社長の鈴木敏夫さん、宮沢賢治の弟清六の孫で林風舎代表取締役の宮沢和樹さんら38人が出席。代表者がテープカットを行った後、ホールが関係者らに公開された。特別展示記念として、鈴木さんによるトークショーも開かれた。

 特別展示では、映画「となりのトトロ」のキャラクターをかたどったパネルや縫いぐるみのほか、タイ出身の女性カメラマンによる美しい風景写真など約160点が並ぶ。

 鈴木さんは「最初の展示ができて光栄。ホールに飾られた写真は自分の想像以上に豪華に見える。末永く愛される施設になることを祈っている」と語った。

 高田社長は花巻の魅力を発信する拠点の完成を喜び、「ホールを利用していただくとともに、イベント主催者が準備や開催期間には大沢温泉に宿泊していただければ」と期待を寄せた。

 「もうひとつの鈴木敏夫とジブリ展」は12月17日まで。時間は午前8時30分から午後5時30分まで。入館料は大人300円、中学生以下無料。問い合わせは同温泉=0198(25)2021=へ。

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