花巻

ファン集える「文庫」に 早池峰と賢治の展示館 関連書籍400冊並ぶ【花巻】

早池峰と賢治の展示館に開設した「賢治文庫」をPRする塩野さん(左)と中目さん

 花巻市大迫町の早池峰と賢治の展示館に、同市出身の作家宮沢賢治の童話や関連書籍を自由に閲覧ができる「賢治文庫」が開設された。早池峰賢治の会(浅沼利一郎会長)のメンバーが中心となって整備され、同会では「全国の賢治ファンが集える場所になってくれれば」と願っている。

 発起人は同会に所属する塩野夕子さん(38)=同市南諏訪町=。塩野さんは2018年10月に市地域おこし協力隊に着任し、21年に当時住んでいた大迫町の自宅に「賢治文庫」を設け、市民に開放していた。

 同市南諏訪町に引っ越したため、22年に自宅の賢治文庫は閉鎖となったが、同会のメンバーに協力を得て同館2階の一室を活用して復活させた。

 本棚には同館と塩野さんが所有する童話や全集、研究書など約400冊が並ぶ。また塩野さんが大迫町内で集めた石や同会のメンバーが描いたイラストなども展示されている。

 塩野さんとともに賢治文庫を管理する同会の中目智也さん(34)は「絶版になっている雑誌など他では読むことができない貴重な本もあり、読み応えがあるはず」と話す。

 同会では賢治関連の書籍の寄贈も受け付けている。塩野さんは「初心者でも、研究者でも誰でも気軽に参加でき、童話や賢治について話し合える場にしていきたい。若い世代の方々にも来ていただけたら」と思いを込める。

 開館時間は午前9時~午後4時30分。来場者には、数量限定で塩野さんオリジナルのしおりがプレゼントされる。書籍の貸し出しは不可。

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