一関・平泉

菅原道真の木像公開 限定御朱印、マルシェも 菅秀才没後1100年大祭 千厩・安楽寺【一関】

安楽寺天満宮壱千百年大祭で公開された同寺の菅原道真像

 一関市千厩町磐清水の安楽寺で15日、安楽寺天満宮壱千百年大祭(実行委主催、岩手日日新聞社など後援)が始まった。同寺を創建したと伝わる菅原道真の四男・淳茂の没後1100年で実施。一般公開された同日は同寺に伝わる菅原道真像が公開され、関連イベントの天神マルシェも開かれた。

 同寺は、淳茂(菅秀才)が父道真を弔って開いたとされる。菅秀才は一説には922年の没で、同寺では2021年に同大祭を行う予定だったが、新型コロナウイルスの影響により延期。新型コロナ患者の減少を受けて開催した。

 同日公開された道真の木像は江戸時代の作で、普段は位牌(いはい)堂に安置。学問の神様の道真にあやかって行われている合格祈願の際のみ厨子(ずし)を開帳しており、これまで受験生しか目にする機会がなかった。本堂に移された木像の前では住民らが焼香し、合掌していた。

 参拝者には大祭限定御朱印を有料配布。コロナ禍前に開いていた「お花見マルシェ」の大祭版として天神マルシェも開かれた。文具販売や書道体験、梅サイダーの提供など、梅を愛し学問に秀でた道真ゆかりの寺ならではのブースも並びにぎわいを見せた。

 佐藤良規住職(50)は「準備から地域の方々が一丸となり、絆やつながりが深まったことこそ天神様の御利益。協力することや地域の歴史が改めて大切に思えたはず」と話していた。

 最終日の16日は関係者のみでの行事となる。菅秀才の供養法要、昭和の農地改良で街道から移転され檀家(だんか)が預かっていた天神宮碑の同寺境内への遷座神事などを行う。

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