より間近に 観賞しやすく 20日、改装オープン 盛岡市動物公園
盛岡市新庄の市動物公園「ZOOMO」(辻本恒徳園長)は、20日にリニューアルオープンする。豊かな自然を生かした展示で動物をより観賞しやすくするとともに、飼育頭数を減らし、居住空間を広げることで動物福祉の充実を図った。
同公園再生事業は、市の行財政負担の軽減や公園の自立した運営などを目的として2019年度に本格的に開始。新たな理念に動物福祉の充実や自然との共生を掲げ、飼育する動物はリニューアル前の約80種、約600頭羽から59種、314頭羽(3月末時点)となる。総事業費は約26億円。
園内には無料ゾーンのエントランスエリアのほか、有料ゾーンの▽里山▽牧場▽草原▽サバンナ▽ビクトリア―の5エリアを設置。展示室の整備がまだ残っているが、ランドスケープ工事(園路や広場などの整備)と、水道、電気などのインフラ工事は完了した。
里山エリアは、動物の多様な生態が分かる自然と一体化した展示を標榜(ひょうぼう)。ツキノワグマは新設のテラスから同じ目線で観察できる。公園シンボルのニホンイヌワシは従来より大きなケージに観察用デッキを設け、枝に止まる様子を間近に見られるよう工夫した。
サバンナエリアでは、ライオンがガラス越しに間近で見学でき、その迫力を体感できる。リニューアル後にはサイの展示を再開。仙台市の八木山動物公園からクロサイを借り受け、本来の姿が見られるよう泥浴び場を整備するなどした。
辻本園長は「ランドスケープデザインにより、里山の中を歩いているような感覚でリラックスでき、広場で過ごすクマやライオンを間近に見ることができる。ぜひ遊びに来て自然や動物の大切さを感じたり、考えたりしてもらいたい」と話している。
開園時間は4~10月が午前9時30分~午後4時30分(入園は4時まで)、11~3月は午前10時~午後4時(同3時30分まで)。休園日は年末年始のほか、4~10月が水曜日、11~3月が水、木曜日(休園日が祝日の場合は開園)。入園料は大人(高校生以上)1000円、小中学生500円。
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