花巻

30年ぶり 再会喜ぶ 米ホット市初の留学生・ダンリーさん 滞在先夫妻と思い出話【花巻】

ホストファミリーとの30年ぶりの再会を喜ぶダンリーさん(左から2人目)

 花巻市内に1993年に留学した米国コネチカット州在住のサラ・ダンリーさん(43)が19日、花巻市を訪れた。ダンリーさんは同市と姉妹都市提携をしている米ホットスプリングス市からの初の留学生で、新婚旅行を兼ねて18日に来日。受け入れたホストファミリーとの30年ぶりの再会を果たし、思い出と喜びを分かち合った。

 花巻、ホットスプリングス両市は93年に姉妹都市提携を結んだ。ダンリーさんは父親が沖縄県の米軍基地に勤務していた影響で日本に興味を持ち、14歳の時に花巻市への留学に手を挙げた。同年11月に来日し、同市大畑の大石登志夫さん(72)、久美子さん(67)夫妻方で約1カ月過ごした。

 大石さん夫妻は長女の堀井千里さん(45)が当時、県立花巻南高校国際科学学系に通っていた縁でホストファミリーを受け入れた。登志夫さんは「英会話もできなくて不安だったが、海外留学生を受け入れている知り合いに相談して決めた」と振り返る。

 ダンリーさんは留学期間中に花巻南高に通学し弓道、剣道、着物の着付けなどを体験。大石さん家族と結婚式に参列するなど、日本文化を学んだ。

 ダンリーさんは夫のニール・ホブソンさん(42)と共に大石さん方を訪れると、久美子さんと登志夫さんから歓迎を受けた。ダンリーさんは留学期間に記した日記や写真などを持参し、大石さん夫婦と眺めながら思い出話に花を咲かせた。

 ダンリーさんは、千里さんの部活動の応援や登志夫さんが振る舞ってくれた料理などを全部覚えているといい、18日には東京都で千里さんと再会した。大石さんの自宅に「家に入った瞬間に懐かしい気持ちになった。2人とも元気でとてもうれしい。夫に私の第二の故郷である花巻を紹介したかった」と感慨深げ。

 留学経験について「ホットスプリングスから出たことがなかったので、留学したことで世界は広く、自分はちっぽけだということが分かった。10代で経験ができたのは本当に良かった」と語った。

 久美子さんは「私たち家族にとってもいい体験だった。30年たっても会いに来てくれるなんて思いもしなかったから、本当にうれしい」と相好を崩した。

 ダンリーさんらは27日に帰国予定。

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