一関・平泉

玄関口に新スポット 地元産こだわるカフェ開店 JR一ノ関駅

セイコウが手掛けるカフェ・コメスタ。材料を地元産にこだわったメニューを提供する
リニューアルした立ち食いそば店・なの花。新たに鶏・金色揚げそばなどを取り入れた
立ち食いそば リニューアルも

 岩手の南の玄関口となる一関市のJR一ノ関駅西口に、新たな店舗が登場した。地域内経済循環をテーマにしたカフェで、地元のメーカーにとことんこだわって商品を提供する。以前からあった立ち食いそば店も運営会社が変わってリニューアルし、商品をさらに充実させた。新型コロナウイルスの感染症法上の位置付けが「5類」に変わろうとしている中、今後増加が期待される観光客にとって最初に一関を堪能できる新たなスポットになりそうだ。

 今月18日にオープンしたのは不動産業のセイコウ(同市末広、阿部徹代表取締役)による「caffé ComeSta(カフェ・コメスタ)」。同所は以前パン屋が入居して親しまれていたが、閉店後は長く空き店舗となっていたことで、阿部代表取締役が「自分の生まれ育ったまちの駅に空き店舗があるのは寂しい」と名乗りを上げた。

 阿部代表取締役は以前から地域内経済循環の重要性を訴えており、そのモデルとなるような店舗を体現。コーヒー豆やパン、あんこ、ソーセージなど材料の多くは市内の業者から仕入れている。各席にコンセントを備え、無線通信Wi―Fi(ワイファイ)も整備するなどビジネス客にも対応し、早速店内でコーヒーなどを楽しむ人たちでにぎわっている。

 一方、駅1階待合室にある立ち食いそば店は、ホテル業・駅弁業の斎藤松月堂(同市上大槻街、斎藤賢代表取締役社長)が継承し「なの花」としてリニューアル。以前経営していた別会社からスタッフも含めて1日から引き継いだ。創業130年を誇る同社は、明治時代にはそば店を経営していたことがあるといい「先祖返りになる」(斎藤社長)。

 駅弁販売のノウハウを生かし、駅から程近いホテルで調理した材料も取り入れながら提供する。リニューアルに合わせてメニューも一部変更。駅弁業者仲間から全国的に唐揚げを使ったそばが人気という情報を得て「鶏・金色揚げそば・うどん」などを新たに加えた。今後は季節に応じたメニューも導入する。

 阿部代表取締役は「地元のものを駅利用者に提供できるカフェにして、地域の業者が潤う仕組みにしていきたい」、斎藤社長も「面白いチャレンジメニュー、旬のメニューも提供し、一関に来て楽しいと思ってもらえるようにしたい」と語っている。

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