一関の食文化アピール 新商品、季節限定品そろえ 栗駒茶屋 29日今季開業
一関市を中心に宿泊や旅行、飲食などの事業を展開するイーハトーブ東北(松本数馬代表取締役)は、29日に同市厳美町字若井原地内で運営する古民家カフェ「栗駒茶屋」の営業を再開する。定番商品をはじめ、トッピングの中でも人気の高いイチゴを使った新商品「いちごづくし」、塩漬けの桜を加えた白あんと団子を組み合わせた季節限定商品「さくら苺」、SDGs(持続可能な開発目標)を考慮しリニューアルした商品などをそろえ、食文化を通じて一関の魅力を広くアピールする。
目玉商品の一つとなる県産牛乳を冷凍して作ったかき氷「一ノ関雪氷」はSDGsを考慮。これまで店内用に陶器、持ち帰り用にプラスチック容器を使っていたが、器に食べられるワッフルコーンを採用。定番の「黒蜜きなこ」「チョコレート」に加え、復刻した「抹茶」と季節限定の新作「さくら練乳」の4種類を準備した。
新商品では串に刺した餅にあんことマスカルポーネチーズ、イチゴをトッピングした「いちごづくし」を用意。同店では複数の果実と餅を組み合わせたメニューを提供してきた経緯があり、新商品はその中でも特にニーズの高いイチゴに着目した。大船渡産のイチゴの酸味とチーズのまったりとした味わいが楽しめるという。
その他、桜の風味を味わえる季節限定の「さくら苺」などを提供する。
同店スタッフの千葉加代子さん(62)は「開店を待っている声も聞かれ、皆さんに対してはお待たせしましたという気持ち。力を込めて作った商品ばかりなので、ぜひ多くの人に楽しんでもらいたい」と語る。
同店によると利用者は年々増加傾向にあり、昨年は1万食以上を販売した。松本代表取締役は「地域の素材を使った商品を提供することで、経済循環につなげることをコンセプトに取り組んできた。餅など一関を代表する名物の価値を高めて多くの人に満足してもらいたい」と期待を寄せる。
価格はいずれも税込みで、「いちごづくし」が5本入り2000円、「一ノ関雪氷」はMサイズ・団子付き700円、「さくら苺」は1串450円。季節限定品は5月いっぱい提供する予定だが、状況によって提供期間を変更する場合がある。
営業日は土、日、月、祝日で、時間は午前10時~午後5時。今季の営業は10月末までの予定。問い合わせは同店=0191(39)2855=へ。