八重樫市長 初登庁 「住みよい北上」へ全力
北上市の八重樫浩文新市長(59)は27日、初登庁した。就任式や記者会見などに臨み、市長選で掲げた「住みよい北上!住みたい北上!」の実現に向け、職員や市民と共にまい進していく姿勢を示した。
八重樫市長は同日朝、職員らの出迎えを受けて市役所に登庁。前夜は緊張や暴風でよく眠れなかったというものの「期待に応えていかねばと感じた」と引き締まった表情で市長室の椅子に座った。
就任式では職員約100人が集まる中、30年ほど前に県企業立地課在籍時に手がけた北上南部工業団地整備を振り返り「土地利用調整で北上市職員と共に国の関係機関に何度も出向き、企業訪問した。2年間一緒に仕事をして粘り強く、交渉力もあると感じた。職員には、脈々と受け継がれてきたDNAを大事にしてほしい」と語った。
自身のスタイルを「ボトムアップ型」とした上で、市長選で掲げた公約を紹介し「職員には『進取の精神』を持った前向きな方が多い。市民目線に立ち常に思いやりの心で対応し、若い職員にはぜひ政策立案してほしい」と訓示した。
記者会見では「公約の実現に向け、県職員時代37年近くのさまざまな経験、ノウハウ、人的ネットワークを全てつぎ込み、市政推進に当たっていく。市民と共に『住みよい北上!住みたい北上!』をつくっていきたい」と抱負。最優先課題の一つとした新型コロナウイルス、物価高への対応では「まずは国の交付金を使い、新たな施策を早急に打ちたい。LPガスや農業畜産関係への補助など市民生活、地域経済活性化に向けた施策を早急に予算化していく」とし、副市長人事については「人選はいろいろな方面と調整を始めている。今までの市政をよく分かっている方にお願いしたい」と述べた。
北上地区消防組合管理者就任式、市内各団体の総会にも出席。初日から精力的に公務をこなした。