義経、弁慶ら弔う 春の藤原まつりで追善法要【平泉】
春の藤原まつり(平泉観光協会主催)は2日、平泉町内でさまざまな催しが開かれた。同町平泉字柳御所にある高館義経堂では源義経公追善法要が営まれ、源平合戦の功労者から一転して兄頼朝に追われる身となり、悲運の死を遂げたとされる地で義経や武蔵坊弁慶らの冥福を祈った。
義経堂を飛び地境内とする毛越寺の藤里明久貫主ら一山の僧侶11人による法要には観光客ら20人余りが参列。僧侶が読経しながら堂の周りを歩いて散華し、義経主従を弔った。
仙台市から家族3人で訪れた石森由樹さん(31)は「法要には去年も参加したが、義経は日本初のアイドルと思っている。今年も冥福を祈ることができて良かった」と語った。
義経は、頼朝の圧力に耐えかねた奥州藤原氏4代泰衡の急襲に遭い、1189年に居館のあった高館で妻子と共に自害。義経堂は1683年に仙台藩が建立したもので、堂内に義経の木像が安置されている。
同まつりは3日、最大の呼び物となる「源義経公東下り行列」が行われ、午後0時50分から同寺で藤原秀衡との対面の場再現後、1時30分に本行列が同寺を出発。白馬に乗る俳優の犬飼貴丈さん(28)=バーニングプロダクション所属=扮(ふん)する義経をはじめとする総勢93人が、中尊寺金色堂までの約3・5キロであでやかな平安絵巻を繰り広げる。