花巻

笑顔の未来へ健やかに 全国泣き相撲大会 花巻・東和

4年ぶりの全国泣き相撲大会の土俵で泣き声を響かせる豆力士たち

 花巻市東和町北成島の三熊野神社で4日、第35回毘沙門まつり・全国泣き相撲大会が始まった。初日は北は北海道、南は沖縄県から集まった約300人の豆力士たちが、境内に元気な泣き声を響かせ、健やかな成長を願う観客の笑顔を誘った。5日まで。

 泣き相撲は、同神社に伝わる特殊神事「十二番角力(すもう)式」に由来し、春と秋の年2回行われている。新型コロナウイルスの影響で、春の大型連休に合わせた「全国泣き相撲大会」の取組は4年ぶり。今回は2日間の日程で生後6カ月から1歳9カ月までの約600人の豆力士が出場している。

 親方に抱えられて土俵入りした豆力士は「ヨオッ、ヨオッ」の掛け声に合わせて行司の前で顔を突き合わせた。ルールは「泣いた方が負け」ながらも、掛け声を気にせず「眠りっぱなし」、互いに動じず「しらんぷり」、両者大泣きで引き分けと多彩な決まり手で観客を沸かせた。

 盛岡市の会社員澤田雅宏さん(35)、奈津美さん(36)夫妻は、3姉妹の末っ子茅奈実ちゃん(10カ月)の取組を家族で見守った。奈津美さんは「泣き相撲のことを知っていて長女が出場してから続けて出場させたいと思っていた。次女はコロナ禍で出場できなかったが、姉妹が助け合ってすくすくと元気に育ってほしい」と願っていた。

 4年ぶりの開催に同神社の伊藤幸夫宮司は「無事に開催にたどり着けたことにほっとしている。子どもたちが健やかに成長し、世のため人のために尽くせる大人になってほしい」と話していた。

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