北上・西和賀
ほのぼの 昭和の風景 髙橋さん（奥州）人形展 パル【北上】
奥州市衣川の人形作家・髙橋静枝さん（６７）による「おじいちゃん、おばあちゃんのほのぼの人形展」は、北上市北鬼柳の江釣子ショッピングセンターパルで開かれている。昭和の風景の中に柔和な笑顔でたたずむ人形が、来場者に癒やしや望郷の思いを感じさせている。１４日まで。
髙橋さんは「せんまやひなまつり」で目にした人形の穏やかな顔立ちに魅了され、４年ほど前から老夫婦の人形制作を開始。軍足の中に綿を入れて形を作り、一つ一つに表情を入れたり、古い着物を使った衣装を着せたりして命を吹き込んでいる。
縄ないや農作業、裁縫などにいそしむおじいちゃん、おばあちゃんの人形は、話し声が聞こえてきそうなほど情感たっぷりで、「二人の時間」「昭和の商店街」「永遠の友」などのコーナーに分けて２８作品を展示。ほこりぼうきを使って再現したかやぶき屋根の古民家や内装の障子、ふすまなど手作りのミニセットもレトロな世界観を表現するのに一役買っており、見る人の郷愁を誘う。
このうち「一升餅」「子守り」「お年玉」など孫が登場するシリーズや、高齢の内裏びながモチーフの「宴会ひな祭り」は近作で、髙橋さんは「二つとして同じ人形はなく、孫の顔や動きのかわいらしさ、惜しみない愛情を注ぐ祖父母の様子、家庭の温かい雰囲気を感じてほしい。表情などから夫婦、家族間のやりとりをイメージしてもらいたい」と見どころを語る。
入場無料。時間は午前１０時から午後６時まで。
