「アーチェリーのまち」実現へ 国内最大級、屋内施設が完成 雫石 37人同時に行射可能【岩手】
雫石町が同町南畑地内に整備を進めていた「いわて雫石アーチェリーセンター」が完成した。最大37人が同時に矢を放つことができる国内最大級の屋内射場で、町は県内外の学生利用や合宿誘致などを進め、「アーチェリーのまち」実現を目指す。
アーチェリーは、的を狙って弓で矢を放ち得点を争う。町は2016年の希望郷いわて国体でアーチェリー競技を開催したことを機に、国体のレガシー(遺産)を継承して「アーチェリーのまち」を目指そうと、廃校になった旧南畑小学校のグラウンドに屋内射場を建設することにした。
敷地は約1万1500平方メートル。建物は鉄骨造り2階建て、延べ床面積842平方メートル。1階に屋内射場をはじめ、短距離射場、スタッフルーム、ロッカー室、シャワー室、2階には屋内練習場、会議室・ミーティング室、観覧スペース、軽運動スペースなどを備えた。整備費は約3億4200万円。
1階にある射場は、施設内から屋外の的に向けて最大37人が同時に行射できる。リアルタイムで的を投影できる大型モニターを設けたほか、射場から極力雨にぬれることなく矢が当たった的まで移動できる屋根付きの屋外通路なども整備した。
立地場所は風が比較的弱い上、周囲が防風林や建物に囲まれていることから風の影響を受けにくい。射場は屋内にあるため雨や雪など悪天候の影響も避けられ、大人数での快適な練習も可能。競技者の利便性に配慮した設計になっている。
町は、高校生や大学生を中心に日常的な練習のほか、合宿や大会の際に町内宿泊施設を利用してもらうなど、観光分野の振興にもつなげたい考えだ。
問い合わせは、町教委生涯文化スポーツ課スポーツ振興室=019(681)6673=へ。