花巻

花巻空港 台北線3年ぶり再開 台湾との交流拡大期待

台北線就航再開初便の到着客を出迎える県内の観光関係者

 花巻市のいわて花巻空港発着の台湾・台北線が10日、運航を再開した。新型コロナウイルスの影響で2020年3月以降、国際線の運休が続き、約3年2カ月ぶりの再開となった。台湾の格安航空会社タイガーエア台湾が、運休前と同様に毎週水曜と土曜に1往復ずつ運航する。

 10日夕、台北便を利用した搭乗客が国際線の到着ロビーに姿を現すと、法被姿の県内観光関係者が歓迎。さんさ踊りやマスコットキャラクターと一緒に記念撮影したり、ツアーバスに乗り込んだりする姿が見られた。

 セレモニーで達増拓也知事は「台北との定期便は台湾と岩手県の両地域の発展に大きな力となる。一緒に路線の持続的な発展につなげたい」とあいさつ。タイガーエア台湾の陳漢銘董事長は「コロナ前と同じように台湾と岩手をつなぎ、両地域の交流人口が拡大し、ビジネスや文化の交流が深くなることを期待する」と述べ、関係者一同でくす玉を開披して運航再開を祝った。

 いわて花巻空港の国際線は、台北線のほか、上海線の計2路線の定期便が就航している。台北線については、22年10月以降に日本、台湾双方が水際措置を大幅に緩和したことを受け、県は花巻空港の受け入れ体制を整えてきた。タイガーエア台湾も航空需要が見込めると判断したことで運航再開の見通しが立った。上海線は現在も運休中。

 同路線の利用促進について達増知事は「盛岡市や海、山の雄大な自然、歴史や豊富な食材を生かした食文化など春夏秋冬一年を通じて楽しめる岩手の魅力を発信するとともに、県民にはパスポート取得助成や台湾の情報を伝え、双方向の客が増えるようにしたい」と述べた。陳董事長は「岩手は食材も自然も豊富。岩手出身の大谷翔平選手の話題や南部鉄器などの物産を含めて情報発信することで利用客を増やしていきたい」と話した。

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