西わらび 採れたて全国へ 消費拡大願い第1便 西和賀・ゆうパック
西和賀町を代表的する特産品の一つ「西わらび」のお披露目会・ゆうパック出発式(西和賀産業公社主催)は15日、同町沢内の花巻農協西和賀地域営農センターで行われた。関係者ら約30人が2023年産ワラビを積み込んだ第1便を見送り、安全で安定的な出荷、さらなる消費拡大を願った。
同公社代表取締役を務める内記和彦町長は「霜の影響を受けたものの、今後の天候により例年通りに出荷できるものと思う。今年も郵便局の力添えを頂き、西わらびが全国に広がることを期待したい」とあいさつ。日本郵便の四ツ目幹太北上郵便局長は来賓あいさつで「窓口や訪問先で『西わらび』をPRするとともに、一軒一軒心を込めて届ける」と語った。
内記町長や高橋雅一町議会議長、四ツ目局長、日本郵便の西部地区連絡会統括局長の齋藤一志水沢大町郵便局長らによるテープカットに続き、西和賀わらび生産販売ネットワークの湯沢正会長(76)が「かつてこの地が凶作や飢饉(ききん)があった際、多くの命がワラビで救われたとする記録が残っている。そうした歴史があって今があり、われわれは西わらびの生産に一層力を入れていく」と意気込みを語り、運転手に花束を贈った。
ワラビ産業の拡大を願い「とろっと旨(うま)い西わらびを全国の皆さんに、食ってもらうべー」と、出席者全員でシュプレヒコールを上げ、九州、沖縄向けを含む計267個を積載した配送車を拍手で見送った。引き続き試食会が開かれ、出席者らが採れたての西わらびを味わった。
郵便局で扱う西わらびは、アク抜きした煮わらび(450グラム、600グラム、750グラム入り)のほか、今年度からアク抜き用の重曹をセットにした生わらび(500グラム、1キロ入り)の計5種類で、申し込み期間は今月26日まで。
同公社によると、町内の作付面積は約53・4ヘクタール(22年度)。栽培する同ネットワーク会員数は168人。集荷は6月中旬まで行われ、集荷量は前年を2トン上回る25トンを見込んでいる。
西わらびに関する問い合わせは同公社=0197(82)2211=へ。
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