歓喜の歌高らか 花巻第九の会テラ・ムジーコ 定期演奏会
花巻第九の会テラ・ムジーコは14日、花巻市若葉町の市文化会館で第2回定期演奏会「ジョイフル・ジョイフル&アン・ディー・フロイデ」を開いた。団員を含む県内外から集まった約70人が、ベートーベンの交響曲第9番ニ短調第4楽章などを声高らかに響かせた。
3部構成で団員によるステージで開演。色とりどりのTシャツを身に着けて登場し、「精神歌」「イーハトーヴの風」など花巻ゆかりの楽曲やアニメ「新世紀エヴァンゲリオン」の人気曲などを演奏した。
続いて岩手ゆかりのミュージシャンのRIAさんとNorishigeさんらがパワフルで情熱的な歌声とギターでオリジナル曲を披露。団員と共に第九をモチーフに作られた「ジョイフルジョイフル」を軽快に歌い上げ、聴衆の手拍子を誘った。
クライマックスの第4楽章では、全国で活躍するソリスト4人を迎え、団員をはじめこの日のために県内外から集まった特別合唱団のメンバーら計70人余りが「歓喜の歌」を高らかに歌い上げ、会場に詰め掛けた多くの聴衆から惜しみない拍手が送られた。
友人と訪れた北上市の伊藤由美さん(60)は「初めて聴きにきたが、とても感動した。この人数での歌声とは思えないほどの迫力で伸びやかな歓喜の歌だった」と話していた。
同会は2020年、花巻で第九を歌いたいという思いを持った花巻市を中心に近隣市町のメンバーで結成された合唱団。声楽家で同会常任指揮者の太田代将孝さん(51)は「日々の暮らしの中の喜びや悲しみ、悩みなどいろいろなものから生まれてくる声こそが音楽。皆が持つ声を音楽に変えていきたいという願いを込め、合唱団に大地の音楽(テラ・ムジーコ)という名を付けた。皆さんと共に合唱で地域を盛り上げていきたい」と話していた。