魅力ある学校目指し 統合北上中WS アイデア多様に
北上市立北上中学校と東陵中学校が統合し、2026年度利用開始予定の統合北上中新校舎のデザインワークショップ(WS)が今月、市内7会場で開かれた。最終日の19日も生徒や保護者らが、統合後の魅力ある学校について議論。多様なアイデアが出され、市教委は今後のWSでの意見も合わせ設計に反映させる。
同WSは市教委が主催し8日から、両中学校区の6地区交流センターで開催。19日は同市新穀町の市保健・子育て支援複合施設hoKkoで開いた。
同日は8人が参加。設計業者が「南向きで『学び』と『地域』の二つの顔を持ち、多様な活動を展開し、地域に開放し交流する学校」と新校舎設計の重要ポイントを挙げ▽メディアフォーラムを中心に、新しい学びができる学習空間▽グループ学習や多様な学習に対応できるアクティブラーニングスペース▽ゆとりある、拡張性の高い普通教室―と基本構想を説明した。
参加者はWSで「新北上中でどう学び、学んでほしいか」を議論。「やりたいことがどんどん増える」「家より楽しく、毎日行きたいと思える学校」「時間的制約がない」「たくさんの人とつながり、教わる(学ぶ)」「自分の興味、関心を追究、深掘りする」などが挙げられた。
具体的な実現に向けては「学校図書館は地域でも利用」「チャイムが鳴らず、時計のない部屋」「BGMのある環境」「日本代表などの応援をみんなでできる」「カラフルな学校」「すぐに調べられる場がある」「先生、親以外の大人の話を聞ける」「みんなの顔が見えるが、隠れる場も欲しい」など多様なアイデアが出された。
北上中1年の髙橋瑛太さんは「学年分け隔てなく、みんな一緒に同じ空間で生活できればいいと思った」と目を輝かせ、同市九年橋の梅津夏実さん(45)は「今、小4の子が中学入学時に開校するので、通うのが楽しい学校になってくれれば。どんな学びをするか期待している」と笑顔で話した。
全7会場の参加者は地域住民を含め計60人。2回目は6月、3回目は7~9月に開き、より具体的な意見を吸い上げる。市教委の石川貴洋総務課長は「参加者のいろいろな思いと自由な発想を出していただき、新しい北上中を考える上で大変参考になった。2、3回目で出された意見も踏まえ、今後具体的に設計に反映させたい」と語った。