一関・平泉

亡きメンバーへ思い込め 「死と生」テーマに 来月、千厩で追悼公演 東北舞踏「三角標」【一関】

公演に向け練習に励むメンバー(三角標提供)

 一関市を中心に活動する東北舞踏「三角標(みがくし)」(岩渕如妙代表)の公演「死と生」は、6月3、4の両日に同市千厩町千厩の千厩酒のくら交流施設で開かれる。2022年12月に87歳で亡くなった重鎮メンバーのコウ(本名三浦康太郎)さんを追悼する舞台。新型コロナウイルスの流行後自粛していた屋内公演の再開に、掛け替えのない仲間への思いを込めて臨む。

 開演は3日が午後7時、4日は午後2時。所属の舞い手が「死と生」をテーマにソロや群舞を繰り広げる。4日はコロナ禍でしばらく招待できなかったゲストが出演。高砂BUTOH協同組合のきよこさん、マサトさんが舞台に立つ。同日午前10時30分からは同団体の舞踏を体験できるオープンワークショップも開く。

▲コウさん(故人)をメインイメージにした三角標の公演チラシ

 三角標には一関、花巻両市や宮城県などの30~70代の12人が所属。一関市赤荻の岩渕代表(67)方を拠点としている。コウさん(奥州市前沢)は古民家てんぽろ山荘(一関市滝沢)の元オーナーとしても知られた。82歳で入団し舞踏を始め、「衰弱体」をテーマに表現を突き詰めてきたという。

 岩渕代表はコウさんへ「高齢でも挑みとして舞踏を始めた人。新しいことを始めるときは経験がないなど心配をするものだが、そんなことに問題は無く、やると決めたことをやるのが醍醐味(だいごみ)と身をもって教えてくれて生き切った」と感謝を語る。公演に向け「生きとし生けるものとして(コウさんと同じように)生き切る。ワークショップでは舞踏のエッセンスを体験してほしい。体験後に公演を見るとまた違う感想があると思う」としている。

 ワークショップは事前予約が必要で、参加無料。公演の鑑賞料は投げ銭方式。申し込み、問い合わせは岩渕代表=070(5326)8118=へ。

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