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「岩手へ良い影響与えていきたい」 「金色の風」開発に貢献、英博士2人

これまでの研究成果について報告するカモン博士(右)とバンフィールド博士

 岩手生物工学研究センター(北上市)と水稲のいもち病などの共同研究を行う英国のセインズベリー研究所のソフィアン・カモン博士(57)、研究施設ジョンイネスセンターのマーク・バンフィールド博士(50)が県庁を訪れ、達増拓也知事と懇談した。2人はこの共同研究の一環で確立された遺伝子特定技術を活用し、県がオリジナル水稲品種「金色の風」を開発したことに感謝するとともに、県と両研究機関の絆がさらに深まるよう期待した。

 岩手生工研は2008年、両博士との共同研究を開始。12年にゲノム解析により作物の突然変異体から変異遺伝子を特定する新手法「MutMap(ムットマップ)法」を開発し、世界の研究者から引用される国際学術誌に掲載された。金色の風開発では、アミロース含有率の違いを決める遺伝子の特定に同手法が活用された。

 22日に両博士と生工研の小岩一幸理事長らが訪問し、これまでの研究成果を報告。カモン博士は「(同手法で)新しい品種が開発され、岩手の皆さんに大きなインパクトが与えられた。今後も共同研究の発展により、若者や学生の教育、人材育成など岩手の皆さんに良い影響を与えていきたい」と語った。

 達増知事はブランド米の開発に同手法が役立ったことへの謝意を伝え、「県とセインズベリー研究所、ジョンイネスセンターとの友好関係がさらに深まってほしい」と話した。

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