花巻まつり通常開催へ 神輿パレード再開 実行委方針決定
花巻市の花巻まつり実行委員会(会長・上田東一市長)は、9月8~10日の花巻まつりを4年ぶりに通常開催する方針を決めた。新型コロナウイルスの影響で22年は規模を縮小し、20、21年は中止していた。
昨年は期間を2日間に短縮し、神輿(みこし)のパレードを中止して神輿6基を展示公開したが、今年は例年通り3日間開催とし、神輿が上町のおまつり広場を練り歩く予定。日中の鹿踊(ししおどり)演舞も行うほか、露店も出店する見込み。
通常開催の方針は、25日に市文化会館で開かれた同実行委総会で決定。委員ら約50人が出席し、例年通り3日間開催とする実施計画や収支予算など5議案を原案通り承認した。
総会で上田市長は、新型コロナの5類移行で一律の感染対策を求められることがなくなったことを受け、流行の再拡大を懸念しつつも「今年のまつりは昨年の制約のあるような形ではなく、全面的に普通の形に戻して実行できることを期待している」と述べた。
花巻まつりは江戸初期に花巻開町の祖・北松斎(1523~1613年)の持仏観音の祭りとして始まり、現在まで受け継がれており長年の伝統と歴史を誇る。明治期以降は鳥谷崎神社の祭りとして催行。近年は9月第2土曜日を中日とする3日間に開催し、同市上町(おまつり広場)で期間を通じて町内会ごとに絢爛(けんらん)豪華な風流山車が繰り出し、神輿や神楽権現舞、花巻ばやし踊りのパレード、かがり火での鹿踊群舞などが行われている。
開町430年節目の昨年は、神輿パレードは中止したが、神楽権現舞に20団体195人、山車パレードに8団体、群舞かがり火鹿踊に7団体57人が参加し、2日間で約5万5000人の人出でにぎわった。